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2024年03月26日

【第三回】スポーツの魅力を伝え、次の行動を起こす勇気や豊かに生きる活力に(東京2020オリンピック バスケットボール女子 銀メダリスト 髙田真希選手)



愛知県豊橋市に生まれ、名古屋市内の高校に通い、現在は刈谷市を本拠地として活躍するバスケットボール選手の髙田真希選手。「愛知県で行われるアジア競技大会には特別な思い入れがある」と語る髙田選手が、故郷で開催される大会に向けて心に期する思いとは?

最終回となる第三回のインタビューでは、愛知県が生んだオリンピックメダリストの髙田真希選手に、愛知・名古屋アジア競技大会へ寄せる思いを直撃。伝えたいスポーツの魅力についても、熱く語ります。






 

Interviewer
愛知県の中で思い出深い場所はありますか?

髙田真希選手
どこか1カ所というと、すごく悩んでしまいますね。豊橋市で生まれ育ち、高校時代の3年間は名古屋市で過ごしましたし、今は所属チームの本拠地が刈谷市なので、愛知県全域にわたってすごく思い入れがあります。
愛着のある地域だからこそ、バスケットボールやスポーツの魅力をもっと大勢の方に広めたいという思いもありますし、ここまで育ててもらい、応援してもらった地域の方に、イベントなどを通じて貢献したいという思いは強いです。

Interviewer
地元で開催される愛知・名古屋アジア競技大会への期待感をお聞かせください。






 
髙田真希選手
一人でも多くの方に、スポーツを観ることで感情が揺さぶられる瞬間を体験してほしいと思います。地元開催であればなおのこと、会場でしか味わえない緊迫感や臨場感も肌で感じられるし、生で見た選手への親近感はぐっと高まると思うんです。
愛知県に住んでいる方にとってはきっと、普段通っている場所、行ったことのある地域が会場になっていたり、テレビで観ていたオリンピック選手たちが自分の地元に来ていたり。そう考えるだけでも身近に感じられますよね。
東京2020オリンピックの時にも、無観客ではありましたが、日本のスポーツ界が活気づきましたし、女子バスケットボールに対する認知度も高まりました。そういう盛り上がりが愛知でも起きて、スポーツへ対する関心が高まることを期待しています。

Interviewer
応援する方、観戦する方へ向けて、アドバイスがあれば教えてください。

髙田真希選手
アジアでトップクラスの選手が集結し、ハイレベルな戦いを繰り広げる場に立ち会えるというチャンスは、人生の中でそれほど何度もないと思います。特に愛知・名古屋アジア競技大会は、オリンピック以上に競技のジャンルも多岐にわたるので、これまで知らなかった競技などにも目を向けてみてください。
気になる競技や名前を聞いたことのある選手など、どんなきっかけでも良いので、開幕までに少し下調べをしておくと、より深く大会を楽しめるのではないでしょうか。選手のストーリーを知っているだけで感情移入しやすくなりますし、観戦後の感動もより色濃く刻まれると思います。

Interviewer
髙田選手が注目している競技や会場はありますか?

髙田真希選手
どの競技も気になります! 所属チームのホームコートであるウィングアリーナ刈谷をはじめ、会場も広範囲にわたりますので、それぞれの競技場でどのようなドラマが生まれるか楽しみです。
家の近くや馴染みのある地域で開催されている競技があれば、ぜひ積極的に観戦に行ってほしいです!






 
Interviewer
髙田選手にとって、地元開催となる愛知・名古屋アジア競技大会はどのような存在ですか?

髙田真希選手
愛知県でアジア競技大会が開催されると決まった時は、すごくうれしい気持ちでいっぱいでした。当時はまだ先のことすぎてあまりイメージができていなかったのですが、3年後に迫ってきた今、選手として出場してみたいという思いは日に日に高まっています。
現時点での自分自身のパフォーマンスの高さや、所属チームでも日本代表でも中心的な存在として活躍できているという状態を踏まえると、大好きな愛知県で開催されるアジア競技大会に、プレーヤーとして臨みたいという希望があるのは事実です。
特に前回大会、第19回アジア競技大会の決勝戦では、わずか2点差で金メダルを逃すという悔しい結果だったので、ぜひ愛知県で中国にリベンジしたいという思いは強いですね。
もちろん、実際に大会のときにどのようなコンディションか、どのような状況になっているかまったく想像がつかないですし、現実的にどのような立場で迎えることになるかはわかりません。ただ、どのような形であっても、地元で開催される愛知・名古屋アジア競技大会を盛り上げるために貢献したいという思いはあります。

Interviewer
髙田選手は現役のプレーヤーでありながら起業した経営者として、スポーツの普及活動や魅力を発信するイベント活動などにも積極的に取り組まれています。

髙田真希選手
自分自身がスポーツを通して学ばせてもらったこと、経験させてもらったことを一人でも多くの方に還元したいという思いがあり、バスケットボール教室や講演会活動などを続けています。
もちろん引退してからもできることだとは思うのですが、「現役アスリートやオリンピック選手と触れ合えた」という熱が冷めないうちに、リアルタイムで試合会場にも足を運んでもらえることに、価値があると思うんです。出会えたきっかけをすぐに行動に移してもらえるのは現役ならではの特権ですし、今しかできないかなって。

Interviewer
時間や体力などの負担は少なくないですよね。

髙田真希選手
もちろん楽ではありません。ただ、トップアスリートである自分が身近な存在になることで、スポーツやバスケットボールという競技に関心を抱くきっかけになるという信念を持って、活動を続けていますし、実際に競技のことを知らなかった人が、イベント後に観戦に来てくれることも増えました。
私自身、ファンの方と直接お会いする機会が増えたことで、応援してくださる方に向けて恥ずかしいプレーをするわけにはいかないという思いが強くなりました。もっともっと上手になりたいという向上心やモチベーションを高め続けることにもつながっていて、すごく相乗効果を生んでいるという手応えがあります。

 
Interviewer
髙田選手が伝えたいスポーツの魅力とは?

髙田真希選手
スポーツで得る感動や気持ちが動いた経験は、スポーツのプレーだけにとどまらず、苦境に直面したときの乗り越え方など人生のいろいろなシーンで支えになってくれると思うんです。
悩みがあるときや挫折したときに次の行動を起こしやすくなったり、生き方を豊かにするほんの少しのエッセンスになったり。だから私がスポーツを通して経験した心の持ち方を伝えることで、皆さんの活力源になればいいなと思っています。スポーツが持つ影響力や魅力を、今後も伝えていけたらいいなと思っています。





 

愛知県に住んでいる方にとってはきっと、普段通っている場所、行ったことのある地域が会場になっていたり、テレビで観ていたオリンピック選手たちが自分の地元に来ていたり。そう考えるだけでも身近に感じられますよね。

アジアでトップクラスの選手が集結し、ハイレベルな戦いを繰り広げる場に立ち会えるというチャンスは、人生の中でそれほど何度もないと思います。これまで知らなかった競技などにも、ぜひ目を向けてみてください。

家の近くや馴染みのある地域で開催されている競技があれば、ぜひ積極的に観戦に行ってほしいです!






力強いプレー、仲間を鼓舞するキャプテンシー、凛々しい表情など、コートの中で見せる頼もしい姿とは裏腹に、時折チャーミングな笑顔を見せながらインタビューに応じてくださった髙田選手。質問へ対する迷いのない的確な言葉から、彼女の聡明さと確固たるフィロソフィーが伝わってきました。

地元での開催となる愛知・名古屋アジア競技大会に向けて「大好きな愛知県で開催される国際大会にプレーヤーとして臨みたいという希望があるのは事実です」と語ってくださった言葉に、期待感が高まります。そしてアスリートとして、またコートの外でもスポーツの魅力発信に力を注ぐ髙田選手のバイタリティーから、今後もますます目が離せません。

<第三回 完>

【第一回】努力を続けられた理由は空手時代に培った「苦しいときこそ一歩前へ」の精神のおかげ(東京2020オリンピック バスケットボール女子 銀メダリスト 髙田真希選手)
【第二回】輝かしい成績は苦しい道のりの先に生まれた結果。挑み続ける経験こそが成長の糧に(東京2020オリンピック バスケットボール女子 銀メダリスト 髙田真希選手)