本文へジャンプします。

IMAGINE ONE ASIA

ここで、ひとつに。

  1. ホーム
  2. ここで、ひとつに。
  3. 【第三回】「観たい」「やってみたい」と感じてもらえるよう新体操の魅力を届けたい(2020年東京オリンピック 新体操 団体総合 8位・2019年世界新体操選手権大会 団体総合 2位 竹中七海選手)

2023年10月10日

【第三回】「観たい」「やってみたい」と感じてもらえるよう新体操の魅力を届けたい(2020年東京オリンピック 新体操 団体総合 8位・2019年世界新体操選手権大会 団体総合 2位 竹中七海選手)

2024年に控えるパリオリンピックへの出場枠獲得、そしてメダルへの期待も高まる日本の女子新体操界。そんな中、今やナショナルチームの主軸としてメンバーを引っ張る竹中七海選手は、新体操の未来についても思いを寄せます。

最終回となる第三回のインタビューでは、愛知県で開催されるアジア競技大会へ向けて期待することや楽しみ方をインタビュー。そして、今大会を契機として未来へつなげたい、スポーツの醍醐味や新体操の魅力なども語っていただきました。



 
Interviewer
地元で開催される愛知・名古屋アジア競技大会に向けての思いをお聞かせください。

竹中七海選手
スポーツが好きな方はもちろん、これまでスポーツに親しみがなかった方にも、ぜひ観戦していただきたいですね。スポーツはプレーする選手だけではなく、観る方にとっても多くのことを伝えてくれます。頑張ろうという意欲や勇気など、自分自身でも想像しないような気付きが得られるのではないでしょうか。
ぜひ多くの方が、この大会を通じてスポーツを観たり、応援したりする喜びや楽しさを体感し、皆で盛り上がれるような素敵な大会になったらうれしいです。








 
Interviewer
スポーツの国際大会が地元で開催される意義とは?

竹中七海選手
世界のトップアスリートたちをライブで観られるということは、貴重な機会です。映像で観るのとは違う、生ならではの迫力や臨場感、緊張感など伝わってくるものが必ずあると思います。
たくさんの会場で多種多様な種目が開催されるので、ぜひ現地へ足を運んで観てほしいです。

Interviewer
個人的に気になる競技や観戦したい種目はありますか?

竹中七海選手
スケートボードやサーフィンなど、“魅せる”要素が入っている競技は興味があります。中でもブレイキンは、映像でしか観たことがないのでぜひライブで観てみたいです。観客もきっと盛り上がるでしょうし、会場の一体感も肌で感じてみたいです。






 
Interviewer
ホストタウンとして、愛知県の方に期待することがあればお聞かせください。

竹中七海選手
私自身、海外を転戦していて感じたことは、町を挙げて楽しんでくださっている雰囲気が伝わってくると、選手としてもさらにモチベーションが上がるということです。
スポーツが盛んな国へ行くと、自国以外の選手に対しても、分け隔てなく応援してくれる雰囲気が息づいているんです。個々の競技に関わりのない方でも、お祭り感覚で楽しみながら観に来てくださったり、幼い子どもたちが、競技場の入り口でボードを掲げて呼びかけてくれたり。
会場だけではなく、ぜひ町全体で応援する気持ちで迎えていただけたら、選手が心地よく競技に臨めるのではないでしょうか。





​​​​​​

 
Interviewer
新体操を楽しむためのコツやアドバイスがあれば教えてください。

竹中七海選手
愛知・名古屋アジア競技大会を通して、まずは多くの方に新体操に親しみを感じていただけたらと願っています。
新体操は、シーズンごとに演目が変わるので、ぜひ曲や演技構成にも注目していただけたら、楽しみ方の幅が広がるのではないでしょうか。音楽に合わせて演技する躍動感や技の華麗さ、細部にわたる美しさなど、観客として生で観る醍醐味をぜひ感じてください。
そして、もう一点は演者としての喜びを伝えられる機会にもなればと願っています。
新体操は、他のスポーツ競技に比べて若い年代にピークを迎え、競技人生が短いというイメージがあるかもしれませんが、新体操自体は世代を超えて楽しめるスポーツだと思います。子どもたちはもちろん、年代問わず多くの方に、新体操をやってみたいと思っていただけたらうれしいです。

Interviewer
新体操競技を広めるために、今後取り組んでみたいことはありますか?

竹中七海選手
多くの方に新体操の面白さを体験していただけるようなイベントなどにも、できる限り参加していきたいですね。今は合宿や海外遠征など日本代表チームでの活動が中心のため、なかなか皆さんと触れ合う機会が少ないのですが、私にできることがあれば積極的に取り組んでいきたいです。

Interviewer
最後に、今後の目標についてお聞かせください。

竹中七海選手
新体操の日本代表フェアリージャパンは、シーズンごとにオーディションがあります。そのため、まずは毎シーズン、しっかりとオーディションで選出されるように技を磨き、表現力を高めることが目標です。
そして大きな役割としては、2024年パリオリンピックに向けて日本チームが出場枠を勝ち取り、自分自身もその舞台で活躍して成績を残すことです。それが、ひいては愛知・名古屋アジア競技大会へ向けて新体操を盛り上げ、多くの方に興味を抱いていただくきっかけにもなるのではないかと思っています。
近年は男子の新体操も話題で、オリンピックなどの世界大会で正式競技にしようという働きかけも活発に行われています。ぜひ世代も性別も超えて大勢の方が新体操の魅力を感じ、「観たい」、「やってみたい」と思えるための一翼を担えれば、これほどうれしいことはありません。




 

演技の華やかさ、躍動感、ダイナミックさや繊細さなど、新体操ならではの醍醐味をこれからも届けていきたいという思いがあります。新体操は競技人生が短いと思われがちですが、年代問わず、長く楽しめるスポーツの一つです。地元で開催される愛知・名古屋アジア競技大会を通じて、ぜひ新体操を“観る”喜び、“演技する”楽しさ、どちらも感じていただくきっかけになればうれしいです。




世界で戦う苦しさも楽しさも、悔しさも喜びも経験を重ねてきた竹中選手。温和な雰囲気で優しく微笑みながら語る愛らしい表情の中に、その厳しい環境下で戦い抜いてきたストイックさやたくましさを感じさせます。

そんな竹中選手も心待ちにしている愛知・名古屋アジア競技大会。世界のトップアスリートたちが最高のパフォーマンスを発揮できるように町を挙げて盛り上げ、選手たちの汗や笑顔、涙をしっかりと記憶に刻みたいと感じました。

<第三回 完>

【第一回】運動音痴だった私が、華麗に舞う新体操のとりこに(2020年東京オリンピック 新体操 団体総合 8位・2019年世界新体操選手権大会 団体総合 2位 竹中七海選手)
【第二回】自分たちが満足できる演技で、観ている方に感動を与えたい(2020年東京オリンピック 新体操 団体総合 8位・2019年世界新体操選手権大会 団体総合 2位 竹中七海選手)