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  3. 【第三回】地元開催の第20回アジア競技大会への思い(東京2020オリンピック アーチェリー競技 男子団体 銅メダリスト 武藤弘樹選手)

2023年01月20日

【第三回】地元開催の第20回アジア競技大会への思い(東京2020オリンピック アーチェリー競技 男子団体 銅メダリスト 武藤弘樹選手)

東京2020オリンピックや国際大会を通じて、一層レベルアップしている武藤弘樹選手。
2026年に開催される、第20回アジア競技大会はふるさと愛知・名古屋で開催されます。
大規模総合大会が愛知・名古屋を舞台に繰り広げられることへの率直な思いや、武藤選手の将来の夢についてお話を伺いました。


※写真撮影時のみマスクを外しています。


 
interviewer
武藤選手は2018年にジャカルタで開催されたアジア競技大会の代表に選出されていますが、その時の印象を教えてください。

武藤選手
2018年のアジア競技大会は、「東京2020オリンピックに出たい!」と思いをより強くするきっかけとなった大会です。
出場前まで「アジア競技大会では、メダルに手が届くはず」と自分では思っていました。
その思いは当時、他の大会でも結果を残せていたことによるものです。しかし、結果メダルは獲得できず悔しい思いをしました。

また、選手村で他競技や他国の選手がいる総合大会ならではの空間を体感し、大きな刺激を受けました。
そこで「もう一度、総合大会に出場して、勝ちたい!」という気持ちが芽生え、東京2020オリンピックを目指しはじめました。

interviewer
それまでは東京2020オリンピックは具体的な目標になかったのですか?

武藤選手
明確に「東京オリンピックを目指す」という気持ちは薄かったかもしれません。もちろん漠然とした意識はありましたが、達成したいという目標とまでは至っていませんでした。
私は目の前の現実から目標にするタイプなので、2018年アジア競技大会への出場がなければ東京2020オリンピックに出場できていなかったかもしれません。
そういった意味でも、人生の転機となった2018年アジア競技大会でした。


 
interviewer
選手村や現地での思い出はありますか?

武藤選手
選手村ではお腹を壊した思い出があります(笑い)そこでドクターが助けてくれたので、いまでも感謝しています!

やはり、試合会場は印象に強く残っています。
何しろ、大勢の観客が見に来てくれていて驚きました!
大会が開催されたインドネシアは、アーチェリーがそこまでメジャーな競技ではありません。しかし、声援の後押しの甲斐があってか、インドネシアの選手の活躍が顕著でした。やはり、会場での応援や地元パワーはすごいと改めて感じました。

interviewer
武藤選手ご自身も地元での開催で、パワーを受ける感覚はありますか?

武藤選手
応援してくれる方の数が圧倒的に多いので、やはり強く感じます!海外の大会では、私のことを応援してくれる方はほとんどいないですからね(笑い)
東京2020オリンピックでは無観客でしたが、ボランティアの方からの応援を受け、強い後押しを感じました。



 
interviewer
2026年アジア競技大会が、愛知・名古屋で開催されることの意義について率直なお気持ちをお聞かせください。

武藤選手
日本国内で、しかも愛知県内各地での開催ですから、ぜひ会場で観戦して欲しいと思います。
例えば、アーチェリー競技は見ると面白い要素がたくさんあります。しかし、まだ認知度が低いので、2026年アジア競技大会をきっかけに会場に足を運んでいただきたいと思います。
私のことも、東京2020オリンピックの映像でしか見たことがない方がほとんどだと思うので、現地で選手がどのように頑張っているのか知ってほしいです(笑い)

総合大会ではセレモニーや各種の演出など、大会を通じた見どころも多いです。競技に強い関心を持っていなかった方も、きっとそれぞれの楽しみが見つかると思います。

interviewer
武藤選手ご自身のふるさと愛知県での開催です。この点での思いをお聞かせください。

武藤選手
地元愛知県での開催は、強いモチベーションです!
アジア競技大会が日本で、さらに自分のふるさとで開催されるなんて「こんなことが起きるのか!」と驚きました(笑い)
世界を舞台にいつも戦っている選手達が、自分が育った地に集まるというのは少し不思議な感覚ですが、楽しみで仕方ありません!


 
interviewer
ご自身の出場については、どのようにお考えでしょうか?

武藤選手
2026年、私は29歳です。「選手としていつまで続けるか」、を意識し始める時期だと思います。しかし、私の競技人生を考える時、2026年アジア競技大会があることで「2024年のパリオリンピックで終われない」「絶対にそこまではチャレンジしなければいけない」という気持ちでいます。
地元愛知で開催されるアジア競技大会は文字通り特別な大会です。
先ほどもお話しましたように、2018年のアジア競技大会では、自分の競技人生にとって大きな転機になった大会でした。
同じく、2026年の愛知・名古屋で開催されるアジア競技大会も人生のターニングポイントになる予感がします!

interviewer
私たちは愛知・名古屋で開催されるアジア競技大会をどのように楽しめばよいでしょうか?

武藤選手
まずは観戦し、楽しんで欲しいと思います。
アジア競技大会は、選手たちもかなりの意気込みで臨む大会です。その緊張感や白熱した試合を目の当たりにしていただきたいです。

また、大会を通じた「国際交流」を楽しんでほしいです。
2026年には、各国の方々が愛知・名古屋を訪れます。この機会に、交流のチャンスがたくさん生まれるはずです。例えば駅で困っている人を助けたり、皆さん一人一人できっかけは数多くできると思います。
「国際交流」というとハードルが高く、苦手意識と感じる方も多いかもしれませんが、普段通りのおもてなしの精神で接すれば、国際交流も馴染やすいのではないでしょうか。

interviewer
最後に、武藤選手のこれからの目標や夢について教えてください。

武藤選手
選手としての目標は、やはり「オリンピックで金メダル」を獲得することです。
東京オリンピックで銅メダルを獲得した時、嬉しい反面「もっと上を目指せたのではないのか」という悔しい思いがありました。
ですから、次回のオリンピックでは、絶対に金メダルを獲得したいです!
そして、アーチェリーの認知度を上げていきたいという思いを持っています。 認知度が上がれば競技人口が増え、日本のレベルアップにも繋がるはずです。 日本のアーチェリーを発展させる、そんな存在であることが今後も目標であり、夢でもあります。

 

地元愛知で開催される2026年のアジア競技大会は私にとって特別な大会です。自分の競技人生のターニングポイントになるのではないでしょうか。





<お話を伺って>
武藤選手のふるさと愛知県で開催されるアジア競技大会を、選手としての明確な目標であると語ってくださった表情は、とても力強く・頼もしさを感じました。
多くのアスリートにとって、人生のターニングポイントになる重要な大会が開催されるにあたって、最高のパフォーマンスが発揮できるムード作りや愛知県を訪れる各国の方々を温かくお迎えすることも、大会成功の重要なポイントだと改めて気づかせていただきました。
武藤選手から放たれる「メダル獲得の矢」を楽しみに、ともに大会へ向けて進みましょう!

<全三回 完>


【第一回】アーチェリー競技との出会い(東京2020オリンピック アーチェリー競技 男子団体 銅メダリスト 武藤弘樹選手)
【第二回】東京2020オリンピックの男子団体銅メダル獲得(東京2020オリンピック アーチェリー競技 男子団体 銅メダリスト 武藤弘樹選手)
「ここで、ひとつに。」インタビュー一覧