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  3. 【第一回】スポーツに親しんだ子どものころ、そしてフェンシングとの出会い(東京2020オリンピック フェンシング男子エペ団体 金メダル 加納虹輝選手)

2022年12月02日

【第一回】スポーツに親しんだ子どものころ、そしてフェンシングとの出会い(東京2020オリンピック フェンシング男子エペ団体 金メダル 加納虹輝選手)

皆さんが、ずっと続けているスポーツとの出会いを覚えていますか?
近所のお友達との遊びや、体育の授業・部活動等。
誰しも、いくつかのスポーツに親しんだ経験があると思います。
その中から、一生楽しみ続けられる競技と出会えることができると素晴らしいですね。

今回、お話を伺ったのは東京2020オリンピック フェンシング/エペ団体金メダリスト 加納虹輝(かのう こうき)選手。フェンシングを始めて僅か10年ほどで世界の頂点に立ち、これからも進化し続ける加納選手の素顔に触れることができる貴重なエピソードを3回シリーズでお送りします。


加納選手のインタビューに登場するフェンシングの用語について、過去の記事でもご紹介しています。ぜひ参考にしてください!
■フェンシングについての過去の記事
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※写真撮影時のみマスクを外しています。


 
interviewer
加納選手は愛知県あま市のご出身。思い出の場所などありますか?


加納選手
実家近くにある、河原の公園を思い出します。
近所の友達とかけっこして遊んだり、家族で犬の散歩をしながら体を動かした場所です!


interviewer
運動大好きの子どもだったんですね(笑い)その頃、何かスポーツはやっていましたか?


加納選手
実は子どもの頃は水泳や器械体操をやっていました!特に力を入れていたスポーツは器械体操で、3歳から小学校6年生まで取り組んでいました。


interviewer
器械体操に取り組んだきっかけは?


加納選手
3歳の頃なのでよく覚えていないのですが、父の職場の近くに体操クラブができたことで、「やってみたい?」と聞かれたのが始まりだったのかなと思います。
実は、この体操クラブはリオオリンピック 体操女子代表の寺本明日香さん(愛知県小牧市出身 ※寺本明日香さんのインタビュー記事はページ下部を参照)も所属されていたんですよ!

器械体操は、ゆか・あん馬・つり輪・跳馬・平行棒・鉄棒の6種目になる競技です。小さな頃は習い事や遊び感覚でしたが、小学校2年生の時からはオリンピックを目指すような本格的な練習をスタートしていました。


 
interviewer
「加納少年」は、器械体操でオリンピックを目指していたのですね!?


加納選手
はい、そうなんです(笑い)
小学生の頃は週6日間も器械体操の教室に通っていて、練習漬けの毎日でしたよ!


interviewer
器械体操では、どんな種目が得意でしたか?


加納選手
あん馬と平行棒が得意でした!
これは、今もフェンシングでも生かされていて、体幹やバランス感覚が特に養われたと感じています。


interviewer
フェンシングとの出会いはいつごろですか?


加納選手
小学6年生の時です。2008年の北京オリンピックのフェンシングの試合中継を観ました。
その試合で、太田雄貴さんが男子フルーレ個人で銀メダルを獲得した姿に「かっこいいな、やってみたいな」と憧れを抱くようになりました。
実はその時、器械体操で足を痛めていたこともあり、両親に相談して名古屋市内のフェンシングクラブに通い始めました。


 
interviewer
そのころから、フェンシングがとても強かったのでは?


加納選手
いえいえ、中学生の時は全然試合に勝てませんでしたよ(笑い)


interviewer
本格的にフェンシングをやろうと思ったのは、いつ頃でしたか?


加納選手
高校進学を意識し始めた頃です。フェンシングがもっと強くなりたいと思い、素晴らしい指導者と設備が整った学校を調べ、地元愛知県から離れた山口県の高校へ進学しました。家族から離れ、一人下宿してフェンシングに本格的に打ち込みました。


 
interviewer
中学生の時は「全然試合に勝てなかった」とおっしゃっていた加納選手の才能が花開いた高校時代。どのような練習や指導でしたか?


加納選手
監督やコーチから厳しくも温かい指導を頂きました。また、一日一日を大切に積み重ねたことが実を結んだと思います。
今、私が取り組んでいる「エペ」に特化したのは、高校生の頃に監督やコーチからのアドバイスによるところも大きいです。


interviewer
その厳しい練習の甲斐あって、高校1年生で17歳以下の代表選考会で見事に優勝!
同年の12月に、U-17ワールドカップ デンマーク・コペンハーゲン大会に出場されています。初の海外遠征での思い出は?


加納選手
文字通り、思い出が盛りだくさんです(笑い)
デンマークに行く飛行機が、天候の問題でたどり着けず、隣国のフィンランドの空港で足止めされてしまったんです…。冬の時期はよくあるらしいのですが、そこからデンマーク行きの便がなかなか出発できなくて、空港に毛布一枚で2日間も寝泊まりしました。今振り返っても、ものすごい経験でした(笑い)
結局デンマークに到着したのは試合ギリギリでした。みんな寝不足でコンディションが悪く、試合でも足がすぐにつってしまい、ボロボロの結果でした(笑い)
 

でもその時に、一緒に過ごした遠征メンバーは特別な存在です! 今でも親友であり、良きライバル達として付き合っていますよ。






高校生当時の加納選手を指導したコーチによると「かなり光るものがあり、才能が際立っていた」とのこと。
フェンシングを始めて、瞬く間に世界のトップフェンサー(フェンシングのプレイヤー)として頭角を現す加納選手は、小さな頃からスポーツに親しんで夢中になっていました。
次回12月9日(金曜日)発信の第2回では、フェンシングの面白さについてお話を聞かせていただきます。


第二回 2022年12月9日(金曜日)掲載記事につづく>


「ここで、ひとつに。」インタビュー一覧


■寺本明日香さんのインタビュー記事
【第一回】体操競技との出会いと今の私(2016 リオオリンピック 体操女子 日本代表 寺本明日香さん)
【第二回】オリンピック出場・海外遠征経験で感じたこと(2016 リオオリンピック 体操女子 日本代表 寺本明日香さん)
【第三回】第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)への想い(2016 リオオリンピック 体操女子 日本代表 寺本明日香さん)